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コラム

№83今年10月からの社会保険の適用拡大 ~「8万8000円」をどう見るのか??~

カテゴリー:勝手に経営診断

2016年07月20日 10時17分

算定基礎届はご無事に届出終了されましたでしょうか?
既報にありますように、従業員501人以上の企業における厚生年金保険・健康保険(社会保険)の適用となる条件が、今年の10月から、週の所定労働時間が20時間以上(現在は、一般的に週30時間以上)のほか、1カ月当たりの賃金が8万8000円以上、勤務期間1年以上の見込みである人、ただし学生は適用除外…というように広げられます。

■88,000円の判断は
この「8万8000円」には、ボーナスや残業代、通勤手当などは含めず、あらかじめ決まっている「所定内賃金」でみていきます。また、月額賃金が8万8000円以上であるかないかのみに基づいて判断するのであって、年額(月額8万8000円×12カ月≒106万円)では判断しません。

「年収130万円の壁」などといって、それを超えないように働くパートさんなどもいるかと思いますが、
今回の適用拡大によって、年収130万円の基準が年収106万円(月収8万8000円)になるのかといえば、
そうではありません。
あくまでも「加入対象であるかどうか」を見るものであり、今回話題となっている月額賃金の算定は
被用者保険の加入対象であるかどうかを判定するために行うものです

なかなか、ややこしい話ですが、年収130万円の被扶養認定基準は「自身で保険料を支払うか支払わないか」
の基準であり、加入後の保険料や給付額の算定は、賞与や残業代、通勤手当などを含めた額を基に行う
(標準報酬制度)ものであって、今回これの変更はありません。

※夏から秋に向けての管理職用の課題図書や研修テキストとして、「管理職の心得や仕事・役割」などのほか、
「こんな問題管理職になっていないか」「管理職が知っておくべき経営数字の基本」といったものも載っているこの本は、なかなか分かりやすいです。

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