コラム
№58 労働時間の管理って、自己申告制ではダメなのですか…?
カテゴリー:勝手に経営診断
2014年06月24日 9時43分
ホワイトカラーエグゼンプションは立ち消えと思っていましたが、「残業代ゼロ法案が復活」などと、このところニュースになっています。
簡単にいえば、給与を「時間」ではなくて「成果」に応じて支払うようにしようというもので、2016年春にも成立させ、実施する見込みとも言われています。はたして、どうなるでしょうか。
そもそも労働時間に関しては、割増賃金の未払いや過重な長時間労働といった問題が生じているなど、しばしば問題となり、使用者による労働時間の適切な管理が厳正に求められています。
労働時間の適正な把握を行うためには、1日にどれだけ働いたのかを単に把握するだけではなく、始業・終業時刻を使用者が確認・記録し、何時間働いたかをしっかり把握・確定する必要があります。
厚生労働省によれば、このように使用者が始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては、原則、
①使用者が、自ら現認することにより確認し、記録すること(使用者あるいは管理監督者が直接、始業時刻や終業時刻を確認すること)
②タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し、記録すること
のいずれかによることとされています。
上記②については、必要に応じて「残業命令書」や「残業報告書」といったものを労働者に提出させることも考えられます。
「アナログ管理のほうが効果的」と、デジタル社会にあって、あえてこういった紙を提出させる会社も多いようです。
(文書で出させると決めただけで残業時間が減少した会社もあります)
労働者の自己申告に頼るのみでは、それぞれの価値観や、遠慮、上司に対する気兼ねなどが相まって、労働時間の把握・管理があいまいになってしまいます。割増賃金が未払いであるとして裁判になったときなど、経営に確たる資料が乏しく、場合によっては労働者側の主張する当人の手帳や、家族への帰宅を知らせるメールなどの内容をもって労働時間を算定されることもあるようです。
日ごろから管理職へ自身と部下の労働時間管理の徹底を図っておく必要があります。
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