コラム
№56 「公益通報」という言葉を聞きましたが、これって何でしょう??
カテゴリー:勝手に経営診断
2014年04月24日 11時47分
店の冷蔵ケースの中に入ってふざけたり、電車の中で丸裸になったりしている様子を撮影し、ツイッターなどに投稿して大騒ぎになるケースを、昨年の夏以降、何度もニュースで目にしました。
自分のツイッターが炎上するだけならともかく、イメージダウンから閉店にまで追い込まれるところも出るなど、大きな問題です。
バイト社員によるものが多かったためか、「バイトテロ」と呼ばれたりしています。
こうした行為は問題外ですが、これとは別に、会社の不正を発見し、これをただすために公にするというものもあります。
もちろん、いわれのないことを言い出すなど不正の目的で行うものは該当しませんが、
①労働者が
②労務提供先(またはその役員、従業員、代理人その他の者)について
③通報の対象となる法令違反が生じ、または生じようとしている旨を
④通報先に通報することは正当な行為とされ、会社による解雇等の不利益な取り扱いから保護されるべきもの
とされています。
労働者が公益のために通報を行うことから、これを「公益通報」と呼んでいます。
「通報先」とは、
①業者内部
②権限のある行政機関
③その他の事業者外部(例えば、報道機関、消費者団体、事業者団体、労働組合)
のいずれかをいいます。また、「通報の対象となる法令違反」となる行為・つながる行為とは、
たとえば有害な物質が含まれる食品を販売するなどの犯罪行為や、食品などに表示すべき基準に対して違反するなどで
最終的に刑罰につながる行為をいいます。
これらについて定める法律を「公益通報者保護法」といいますが、とても重要な法律であるものの、イザ問題になったときでもない限り、なかなか目にするものではありません。
消費者庁が出している、下記リンク先のリーフレットを参照し、概要をつかんでおくと良いのではないでしょうか。
http://www.caa.go.jp/seikatsu/koueki/shuchi-koho/files/handbook2012.pdf
※「社員が逮捕された」「社内で盗難さわぎが起きた」「経費を私的流用された」といったときに何をすべきか、イザというときのケーススタディが載っている次の本も、参考になりそうです。
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